ビフィズス菌

消化器系の健康の守り神となるビフィズス菌

 

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人の腸内に住んでいるビフィドバクテリア(ビフィズス菌)には、次のような働きがあります。

  1. 大腸の蠕動(ぜんどう)を刺激し、その正常な働きを促す酸を生産することによって便秘を解消します。
  2. 乳糖など特定の二糖類を分解する酵素を供給し、それによって乳糖不耐症を改善します。
  3. オリゴ糖を発酵させることによって、消化の際の副生成物としてB1、B6、B9、B12などのビタミンB類、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビオチン、リボフラビンを作り出し、その結果、アミノ酸代謝を改善します。幼児においては、ビフィドバクテリアは、腸管内で互いに競合する細菌の成長を抑制することによって、栄養素の喪失を予防する上で重要な役割を果たします。
  4. 腸壁を支配することによって、有害な細菌が腸内にコロニーを形成するのを防ぎます。消化の際の副生成物として酢酸や乳酸を作り出しますが、それらは腸管内のpH(酸性度)を望ましいレベルに維持するのに役立ちます。これによって消化を助けるとともに、酸性度の高い環境では増殖できない多くの有害な細菌の成長を阻みます。ビフィズス菌は小腸の粘膜に付着することによって、毒素が粘膜を透過して血流中に侵入するのを防ぎます。
  5. 大腸菌、黄色ブドウ球菌、志賀赤痢菌、チフス菌、プロテウス属菌(変形菌)、カンジダ・アルビカンス(カンジダ菌)などの有害な細菌の成長を抑制します。
  6. 前発がん物質分子が(ニトロソアミンや二次胆汁酸塩などの)発がん物質に変化するのに使われる各種の結腸酵素のレベルを低下させることによって結腸がんのリスクを低減させます。
  7. 毒素の代謝と免疫反応の促進によって腫瘍の成長と脈管形成のリスクを抑制します。

 

  • 蠕動ぜんどう)とは、腸管内で起こる筋肉の一連の収縮活動をいいます。食物がこれにより消化器系を通過します。
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  • 脈管形成とは、既存の血管から新しい血管が形成される生理的プロセスをいいます。脈管形成は、成長や発育のほか、創傷の治癒や肉芽組織の形成における正常な生命維持プロセスです。しかし、脈管形成は、腫瘍が良性の状態から悪性に移行する上で基本的な段階でもあり、そのため、がんの治療には血管新生阻害物質が使われます。

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代謝機能

炭水化物の発酵と吸収 クレンジング効果 (cleansing)
1.ビタミンK2、B1、B2、B3、B6、B12、葉酸ならびにパントテン酸を生成・活性化します 5.結腸における毒素排泄物の蓄積が減少します
2.ミネラルや栄養素の吸収を高めます 6.便秘を防ぎます
3.ビタミンDの使用効率を高めます 7.便通が規則正しく、スムーズで楽になります
4.乳糖などの二糖類を分解し、乳糖不耐症を改善する酵素を供給します 8.おならの臭いを軽減します。腹部膨張感や胃拡張を抑制します
  9.美肌になり、にきびを抑えます

免疫力

免疫機能を強化します 感染と病気のリスクを低減します
10.免疫機能を強化し、病気への抵抗力を高めます 14.リンパ球の活性を高めます
11.大腸の粘膜内層に付着することによって悪玉菌の増殖を防ぎます 15.発がん物質の形成を減少させます
12.結腸内の乳酸や各種の脂肪酸を生成してpHを低下させ、悪玉菌の増殖を防ぎます 16.毒素を代謝し、それによって腫瘍のリスクを減らします
13.アレルギーを防ぎます